第1期 雇用における年齢差別研究会

1.座長・コメンテーター

座長:清家 篤・教授(慶應義塾大学商学部)は「生涯現役論」提唱者で、政府の規制改革会議委員を務める。
コメンテーター:森戸 英幸・助教授(成蹊大学法学部)は、法律論的な立場から議論に厚みを付加する。

2.研究の対象と研究会日程

研究対象

研究会の日程

採用や解雇の場面における年齢条件の廃止にどう立ち向かうか。主として定年制の廃止と採用時の年齢条件の廃止をテーマに研究する。

開始:2001年1116            以降、毎月会合を開き20026月で一旦報告書にまとめることとし、現在(20032月現在)報告書の編纂中。

3.研究経過の概要

NO

日時

検討内容

参加者数

2001.11.19.

初回にあたり清家座長から次のテーマと順序で研究を進める旨の提案があった。

進め方は、毎回最初に清家氏からテーマに関するレポート説明を行い、その後に森戸氏からレポートについてのコメントの披露を行い、続いて参加者全員で自由討議する方法で取り運ぶこととした。

以下、研究テーマ
(1)年齢差別禁止を必要とする経済的・社会的背景
(2)定年制度の実態と問題点
(3)募集・採用における年齢制限の実態と問題点
(4)年齢差別を必要とする背景要因
(5)年齢差別禁止にかんする海外事例
(6)年齢差別禁止のための政策

(以下参加者は清家・森戸両氏を除く)

8名

2002.1.16.

テーマ
「年齢差別禁止を必要とする経済的・社会的背景」

主な論点:
(1)人口の高齢化と少子化の到達速度が世界に類をみない日本の実態
(2)ピラミッド型人口構造での制度維持の矛盾が顕在化
(3)現在の社会保障制度維持のためには生涯現役の考え方を導入し、高齢者の費用負担が必須
(4)労働市場から観た年齢制限の実態。

12名

2002.2.20.

テーマ「定年制度の実態と問題点」

主な論点:
(1)定年制の問題点
(2)定年制の持つ経済的ロス
(3)定年制度の存在理論
(4)定年制度廃止は雇用・労働条件の無条件な保障ではない

9

2002.3.22.

テーマ「募集・採用における年齢制限の実態と問題点」

主な論点:
(1)募集・採用における年齢制限の実態
(2)この問題を深刻化させる環境変化
(3)政府の対応
(4)企業側の論理の矛盾点

7名

2002.4.19.

テーマ「年齢差別を必要とする背景要因」

主な論点:
(1)年齢を基準とした雇用制度の問題
(2)定年に頼る雇用調整
(3)年齢基準の理由
(4)年齢基準を巡る環境変化
(5)新しいルールが必要

14名

2002.5.21.

テーマ「年齢差別禁止に関する海外事例」

主な論点:
(1)アメリカ・ILO・カナダ・EU・フランス・ドイツ
(2)これら事例の共通点

9

2002.6.11.

テーマ「年齢差別禁止のための政策」

(1)これまでの検討成果を法制化するためのステップと付帯条件

なお、研究会はこれをもって中締めとし報告書編纂作業に入ることとし、次のフェーズをどう進めるかは報告書をまとめ上げたうえで検討する。

10名

第2期 雇用における年齢差別研究会


2008年6月発行のエイジレスフォーラム第6号掲載
「企業のエイジフリー度調査」(PDF) は、こちらでご覧いただけます(新しいウィンドウが開きます)


初年度の「雇用における年齢差別研究会」では、雇用における年齢差別に関する理論的な整理を行い、その成果は報告書として会員の皆さんのお手許にお届けしました。
 (参照: 研究成果「雇用における年齢差別研究会」報告書)
本年度はこれを踏まえて、もう少し実証的な研究を行っていくことにしてはどうかと考えています。具体的には、個々の企業等が年齢差別の克服に向けてどの程度努力しているかどうかを測定するための、「企業の雇用における年齢無差別指標」といったものの作成可能性について研究してみてはどうかと考えています。本年度もできれば成果を報告書にまとめたいと考えていますが、そのためには研究会参加者間の議論、有識者のヒアリング、事例調査などが必要でしょう。これを1ヶ月に1回程度開催の研究会で1年間に完成させるということになります。


雇用における年齢差別研究会(第2期)の経過

第2期の「雇用における年齢差別研究会」が始まりました。第2期のテーマは「企業の年齢差別指標の設定」として研究を進めます。座長は第1期に続き、清家篤(慶應義塾大学教授)が司会します。毎回、サブテーマについて研究会参加者がレポートし討議する形式で、いわば参加型研究会の運営となります。

開催期日 検 討 内 容
New!

2月に予定していました当研究会は、準備不足のため3月へ延期しました。3月の研究会は3月27日(月)18時30分から慶應義塾大学研究室棟4階446会議室で開催します。   (黒澤記)
第19回
2006.1.19(木)
平成18年1月19日(木)、慶應義塾大学にて研究会員5名で開催しました。今回のテーマはアンケート実施に伴う挨拶文、アンケート、理事会名簿、送返信用封筒等の検討並びに予算案等の承認に関わることでした。挨拶文については原案を座長の清家教授にお示しし、指導をいただけるよう作成しました。
また、アンケート実施における研究会員の役割分担についても検討しました。特にアンケート対象先1000団体のリストアップについては研究会員が分担して作成することになりました。
次回は2月22日(水)の予定でしたが、3月に延期の見込みです。決定次第お知らせします。

テーマはアンケート対象先リストの最終決定、アンケート発送手順についての日程調整等です。(黒澤記)

第18回
2005.12.15(木)
12月15日(木)18:30〜20:00に慶應義塾大学にて清家座長以下4名で開催。アンケート内容の最終承認、アンケート実施上の予算案・対象先の検討および会員報告書のテーマについてのフリーディスカッションを行った。その結果、アンケート対象先は会員の研究テーマ別希望リストを各会員にリストアップしてもらい、次回研究会で検討することになった。
1月の研究会は1月19日(木)18:30から慶應義塾大学研究室棟4階446会議室で開催します。(黒澤記)
第17回
2005.11.28(月)
11月28日(月)18:00〜20:00慶應義塾大学で清家座長以下6名の参加で開催しました。今回をもって「エイジレス度指数」アンケート内容は最終承認されました。
今後の本調査に向けたスケジュールを検討し、12月研究会員等のフリーディスカッションによる各自の報告書案のテーマ決め、対象先の選定、1月アンケート発送準備、2月アンケートの実施、3月アンケートの回収、4月・5月アンケート集計、6月総会での集計結果報告を決定しました。
12月の研究会開催日等は現時点未定。雇用における年齢差別に興味・関心をお持ちの方、次回のフリーディスカッションへ参加をしてみませんか。多数の参加者をお待ちしています。詳細については、事務局・黒澤までお問い合わせください。
第16回
2005.10.20(木)
10月20日(木)18:00〜20:00慶應義塾大学で清家座長以下9名の参加で開催しました。今回は、年齢差別等の欧米の実情および日本の今後の取り組むべき課題について、清家教授より約40分間レクチャーを受けました。その中で印象的だったのは、「定年制廃止後には、本来の能力・成果主義になる」ということでした。
企業のエイジレス度指数アンケート内容の検討も最終段階を迎え、活発な意見交換後、次回の研究会で最終決定することとなるなど意義深い研究会となりました。
次回は、11月28日(月) 18:00〜20:00慶應義塾大学(三田)研究室棟4階446号室で開催します。
9月の「雇用における年齢差別研究会」は、諸般の事情により休会といたしました。 
第15回
2005.7.21(木)
7月21()18:0020:00に清家座長以下5名で、慶應義塾大学三田校舎にて開催。「エイジレス度指数」調査表の作成も最終段階を迎え、フェイスシートとアンケート部分の最終修正を清家座長指導のもと研究会員の積極的な意見交換がされ、清家座長の研究会員の自主的活動を体現する内容となりました。次回の研究会において、「エイジレス度指数」調査表の最終案承認・案内状の内容承認を得て、いよいよ本格調査へ向けた具体的活動方針へと展開することとなります。

8月は休会としました。次回は、
期日:9月12日(月)18:00〜20:00
場所:慶應義塾大学三田校舎 研究室棟4階 446会議室
議題:
@「エイジレス度指標」の最終案の検討 A本格調査に向けた行動計画 等の予定です。
当研究会では新規研究会員を募集しております。是非多数の方の参加をお待ちしています。お問い合わせは事務局・黒澤まで。

第14回
2005.6.13(月)

6月13日(月)18:00〜20:00、慶應義塾大学三田校舎にて開催されました。
総会での清家座長のご報告のとおり研究会はメンバーの自主的活動を原則に進められています。6月度は前回に引き続き本調査に向けての「企業のエイジレス度指標」の内容検討を実施しました。
特に予備調査で見えた企業側とのギャップを埋めるべく活発な議論が展開されました。今後は、本調査に向けた具体的活動計画の策定・戦略の検討に入ります。当研究会はシニア社会学会の「活動する学会」の体現を目指しています。多くの参加者を募っています。新たな参加者を心よりお待ちしています。

7月度の予定は、7月21日(木)18:00〜20:00、慶應義塾大学三田校舎研究室棟4階446会議室で開催する予定となっています。どうぞよろしくお願いします。 (黒澤・記)

第13回
2005.5.19(木)
5月の雇用における年齢差別研究会を下記のとおり開催します。
日時:5月19日(木)18:00〜20:00 場所:慶應大学・三田校舎 研究室棟4階 446会議室。
3月に行った「企業のエイジレス度測定指標」プレ調査の集約結果を検討する予定です。
第12回
2005.2.23(水)
研究会を2月23日に慶応大学三田構内で開き、企業宛のエイジレス指標調査のプレ調査として28社を選び、回答を3/25(金)必着で実施することを決めました。調査結果は6月の総会に向けてまとめる予定です。
第11回2005.1.25(火)
今年最初の研究会は懇親会を兼ねて1/25に開きました。
2003年10月以降検討してきた「企業のエイジフリー度」を測る指標作成作業が大詰めに来たので、実際に企業宛に調査をかける段階に入った。まずプレ調査を行うため、調査先や調査依頼のやり方を決め3月末までに調査結果を回収する方向での作業に入ります。
次回は2/23(水)・慶応三田構内の446号室を予定しています。
第10回
2004.12.20(月)
年内最後の研究会を12月20日に慶応大学内の会議室で開催しました。
今回は、企業のエイジレス度調査票のテストとして、研究会参加者の及川 彰氏の会社についてシミュレーションを試行して、調査票内容の再吟味をやりました。
次回は、事前調査対象企業の選定と調査依頼資料の検討を行い、本調査の準備に入ります。次回開催予定日は、現在のところ未定です。日程調整のうえ、次号でお知らせします。
第9回
2004.10.29(金)
慶応大学三田の研究室で研究会を行い、ここ数回検討してきた企業のエイジレス度を測る指標項目の見直しを行いました。その結果、フェイスシートを含めてほぼ内容が固まり、次回は12/20(月)に指標の微調整とサンプル調査について検討する段階に入ります。
場所:慶応・三田・新研究棟446号室・18時から。
第8回
2004.9.15(水)
915日の研究会は前回に引き続き「企業のエイジレス度測定指標」案を検討し、次回で結論を得ることとしました。
次回は1029日(金)・慶応大学(三田)446号室・18時からを予定しています。
第7回
2004.7.26(月)
次回は、7月26日(月)18時から6/23の研究会に引き続き森馨一郎氏の手になる「企業のエイジレス化努力の測定指標」案を検討します。
8月は休み。9月15日(水)に「企業のエイジレス度測定指標案」の検討を継続します。       (鈴木・記)

第6回
2004.6.23(水)
6/23の研究会は、森馨一郎氏の前回レポートを更に整理したものの披露とその検討が行なわれました。清家座長も積極的に見解を述べられ、結局、この整理を再整理してより実効のある指標リストとすべく次回に継続検討することになり、森氏からその再整理の試案が提案される予定です。これまでの研究会の経緯から本来目的である「企業のエイジレス化努力の測定指標」を見失うことなく継続していくことになっています。次回は、現在調整中につき後刻お知らせする予定です。参加希望者は事務局までお申出ください。   (事務局・鈴木記)
第5回
2004.5.26(水)
第2期第5回研究会が5月26日に開かれ、2氏のレポートを巡って議論しました。
本田重道氏からは「暦年年齢の廃止」について提案があり、一挙に実現は難しいものの根が深い年齢差別思想につながる風潮の是正には有効だとの評価がありました。
一方、森馨一郎氏はこれまでの議論を要領よく整理・敷衍した上で、あらためて「企業のエイジレス度指標」の提案がありました。次回はこの新提案に肉付けするための議論を進めることにしました。(事務局・鈴木記)
第4回
2004.3.10(水)
3月10日(水)慶応大学で開催されました。今回は連合(日本労働組合総連合会)の総合労働局・総合局長:須賀恭孝氏から労組のエイジレスに対するスタンスについてヒアリングしました。内容は「本音」が多くあり有益でした。次回は経団連から企業サイドの見解を聴く予定です。
第3回
2004.1.28(水)
前回に引き続いて「企業のエイジフリー度指標」について2人のレポーターから発表があった。指標の具体的な内容等についての考察と提案が披露された後討論に入った。
1.企業の年齢差別度を見るには企業規模や業種がファクターとして欠かせない。
2.モデルとなる雇用形態を描き、それに照らして実態を測る方法は取れないか。
3.企業調査に当っては、建前と本音を判別することが必要。
4.その他、指標となるべき項目とそれを条件付ける事実の関連付けを整理する必要があることなどの意見が出された。
次回は3月10日(水)18時から慶応義塾大学(三田)新研究棟446号室日本労働組合総連合会・総合政策局経済政策局局長須賀恭孝氏をお招きし、雇用における年齢差別について労組側のスタンスや将来方向などについて忌憚のない見解を聴くこととしました。
参加希望者は事務局まで連絡ください。(鈴木・記)
第2回:2003.11.25.() 11/25に第2回が開かれ参加者2名によるレポートが披露されました。企業の高齢者雇用指標の設定について様々な要件の意見交換、およびこの問題について、経営者団体や労組側からのホンネのヒアリング機会の必要性などが検討を経て、次回は指標内容の更なるイメージの具体化について参加者2名のレポ−トに基づき進めることとして閉会しました。
                (鈴木・記)

第1回:2003.10.29.()

第1回は:2003.10.29.()に開かれ、今期テーマの決定・次回サブテーマ「企業の年齢差別指標のあらまし」・レポーター2名を決めました。