1.第2回定期総会・大会への出欠席・委任状ハガキをお早めに(事務局必着・6月9日まで)会員の皆様に宛てて、総会・大会の資料をお送りしました。同封の返信ハガキを早めにご投函ください。なお、ハガキ表面の「通信欄」は事務局等へのご意見・ご連絡などの記入に自由にご利用ください。
総会・大会は6月21日(土)に早稲田大学15号館202号室で開催します。非会員の方も大歓迎です。

2.シニア社会塾および諸研究会の報告特集
4月から5月にかけて行われた活動の報告をまとめてお送りします。各研究回の次回に参加されたい方は事務局までご連絡ください。なお、UDS、定点観測プロジェクトの報告は次号に掲載します。

□ 第9回シニア社会塾
第9回シニア社会塾は特別企画として対話型の複合シンポジウムとし、4月19日(土)、風薫る慶應義塾大学(三田)の大教室に100名近い参加があり、双方向の会話が行き交って盛会でした。
第一部は年代・性別・立場が違うバラエティーに富んだ会員の中の「タレント」によるパネルディスカッシヨンで、コーディネーターの濱口 晴彦氏(早稲田大学教授、運営委員長)の「望ましいシニア像研究会」にいたる想いを皮切りに刺激的な論議が展開されました。(各氏のご発言要旨を後述)
第二部は袖井 孝子氏(お茶ノ水女子大学教授、副会長)・和久井 良一氏(さわやか福祉財団・渉外代表、理事)・坂巻 煕氏(淑徳大学教授、理事)の諸氏も参加され、守永 英輔氏(淑得大学教授、理事・事務局長)のコーディネートによるタウンミーティング、会場の皆さんとの対話が弾みました。(以下、パネリストの発言要旨)

 【尾澤 達也さん(資生堂顧問、60歳台)】:「老後」はヒトのみに与えられた神様からのプレゼント。だから1)邪魔をしない、2)自立する、3)自己実現する、4)人の役にたつ、5)若い世代との交流を図る・・・・をモツトーに次世代へのエールを送つて行きたい。
【堀池 喜一郎さん(シニアSOHO普及サロン三鷹代表理事、60歳台)】:ITの活用から「ただならぬオヤジたち」の集団が出来上がってしまった。この人達の潜在能力は計り知れないものがあることを目の当りにしているが、世の中の変化で「支える側」に立つべきこの人たちに「誰かがやつてくれる」という「受容型」の行動、発想が多いのが気になる。次の社会を構築するサーバント・リーダーの役割を次世代とともに果たして行きたい。
 【辻   哲夫さん(厚生労働省 ・大臣官房長、50歳台)】:「生きがい」とは世の為、人の為に尽くす「利他心」から生まれる。同様に真の自立とは社会との係わり合いからのみ生まれる。心豊かなネツトワーク社会を目指して行こう。
 【大熊 宏子さん(パワフルエイジング研究会「新潟」、世話人、50歳台)】:地域(地方)の高齢者は自然に生涯現役、自然の中で生き生きと主体的に生きている。バリアフリーは必ずしも高齢者の為ではない。過保護に甘えず、マスメディアに左右されない「自分なり」の暮らし方をすることが大切ではないか。
 【榊原 智子さん(読売新聞編集局・解説部、40歳台)】:人生90年時代のシニアの目標は「いつまでも若々しく生涯現役」であるべきか? 未来世代をどう育てるか、若い人たちの活躍の場を塞がずに潔く道を譲り、企業や行政では限界のある社会活動などにシニアパワーを活かして欲しい。
はからずも、シニアの「自立」と「次世代支援」がキーワードとして浮き彫りになつたように感じます。「老害」にならない「生涯現役」は「望ましきシニア像」の一つの切り口かもしれません。      (桂山記)

★[会員の声][当日参加された会員、碇 正義様のご感想です]
皆さん様々なお立場から、示唆に富んだ話をされたと思います。私が共感したのは、生物学的な観点から、シニアの役割を次世代支援に求めることを提唱されたご意見でした。これは伝統的な村落共同体の時代には、誰かが提唱しなくても至極当たり前のこととしてみんながやっていたことですが、急激な高齢化社会への移行の中で、自己実現とか生きがいといった言葉の影に隠れてしまった感があります。実社会でも、もっと若い世代に責任と権限を与え、シニアはそれを後ろから応援するという役割を担うようにすれば、もう少し社会全体が元気になるのではないでしょうか。

□ 次世代支援研究会(座長:沖藤 典子氏(理事))
★ 第3回次世代支援研究会は4月11日にお茶の水女子大学内教室で開催。この回は、主として厚生労働省が発表した「次世代育成支援対策推進法案の概要」に対する11項目から成る質問状をまとめ、同省・少子化対策室長 吉岡氏へ提出することとしました。
★ 第4回研究会は5月8日・原宿パレフランス会議室で開催。 厚生労働省・少子化対策室長・吉岡氏が出席され、同省がまとめた推進法案の骨子を基に、法案の考え方・狙い・自治体の関与・財源等について活発な意見交換を行ないました。国からナマの意見が得られたのは何よりの収穫でした。
★ 第5回は、6月12日(木)18時より 場所:(財)生命保険文化センター(日比谷中日ビル7F)Tel. 03-5510-3350 最寄駅:営団地下鉄(日比谷線・千代田線・丸の内線)「霞ヶ関」駅C3,C4出口徒歩1分、都営地下鉄(三田線)「内幸町」駅7番出口徒歩1分。(鈴木記)

□ 望ましいシニア像研究会(座長:濱口晴彦氏(理事・運営委員長))
★第5回の研究会は、4月11日(金)早稲田大学高田牧舎で17名が参加し開催。
テーマは@荒井 浩道氏による当学会誌『エイジレス・フォーラム』創刊号に投稿の論文『エイジ・フリーのポリティクスとその困難』の講義、A濱口座長の『シニア社会のシニア像の仮説』の解説が行なわれました。
★第6回の研究会は、5月9日(金)上記と同じ会場で15名が参加し開催。
テーマは、@貴志 義孝氏(会員)による研究テーマの提案『健康調査から垣間見たシニア像へのひとこと』の講義、大島 洋氏(会員)によるシニア像の仮説の解説でした。両会合とも、参加者から活発な質疑応答が行なわれました。
★次回(第7回)は、6月27日(金)午後6時から、場所:早稲田大学正門前・レストラン高田牧舎2階。テーマは(1) 桂山 元明氏(理事)による「望ましいシニア像」の基本論:特に「望ましいvs望ましくない」シニア像の議論を大いに闘わせたい、とりわけ女性の方並びにシニア予備軍の参加を期待します。加えて(2)「シニア像の仮説の提案」と意見交換です。多数ご参加ください。  (島村記)

□ 多様な働きの場創出研究会(座長:菅野 正純氏(理事))
★4月24日(木)、高齢者協同組合連合会4階会議室にて開催。
講師:高橋 昌子氏(淑徳大学・大学院生)による「元気高齢者の福祉・介護マンパワーとしての雇用・就労に関する一考察」について。内容は、(1) 男性の再就職先としての介護研修は実例も少なく、今後の開発が求められる。(介護タクシー、配食、管理的職種、ピアカウンセリング等)(2) 介護福祉分野では、高齢者・障害者の生活支援を中心にケア像をどう作るかが問題となる。(要介護高齢者と育児の連携、サービスメニューからアクティビティメニューへ、富山方式等)(3) 生活クラブ生協運動の行き詰まりを参考にして協働労働の研究普及やNPO方式による仕事作りを更に検討する必要あり。といった主張が披露されました。
★次回予定:5月29日(木)午後6時から同会議室で開催。講師:今井 純子氏(会員)テーマは「シニア世代の生き方としての労働」。
★次々回予定:7月24日(木)、講師:堀池 喜一郎氏(会員)、「新しい公共と仕事起し(仮題)」
この研究会へ多数の方の積極的な参加を歓迎します。  (松木記)

3.新年度会費納入のお願い
2003年度の年会費の払込みをお願いいたします。
■ 郵便振替の場合は、00110−2−123821「シニア社会学会」
■ 銀行振込の場合は、りそな銀行新宿西口支店・普通口座1679909・
シニア社会学会代表スズキマサアキ

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       シニア社会学会事務局
   [Japan Association for Ageless Society]

 E-mail:jaas@circus.ocn.ne.jp
  電話&FAX:(03)5778-4728
  事務所:〒107-0062
  東京都港区南青山5-14-1 グリーンビル301号

  事務所オープン:毎週月・水・金(除祝日)

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JAAS News第31号をお届けします。     
シニア社会学会・事務局:2003.5.28.