JAAS News第79号をお届けします
                   シニア社会学会・事務局:2006.8.11
 ------ 目次 ------
1.9月16日(土)シニア社会塾シリーズ第4回開催のお知らせ
2.9月30日(土)シンポジウムin名古屋開催のお知らせ
3.7月1日(土)シニア社会塾シリーズ第2回のまとめ
4.研究会の動き
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1.シニア社会塾シリーズ第4回開催のお知らせ
 「老若共同参画社会はどういう社会か」を基本コンセプトに行っているシニア社会塾のシリーズ展開も4回目となります。
今回は、東京・テレビ朝日・月曜午後5時からのJチャンネルで、コメンテーターをなさっている轡田隆史(くつわだ たかふみ)さんです。
「シニアよ、精神のセスジだけはシャンとしておきたい、若者たちは、見ないふりして、シニアのセスジを観察しているのだ。」若者の視点からのシニアを語っていただきます。
お友達の方も一般参加で是非お誘いください。
講師:轡田 隆史
(テレビ朝日コメンテーター、元朝日新聞論説委員、エッセイスト、当学会会員)
演題:「甘ったれるなシニア!」というヤングの叫び
日時:2006年9月16日(土) 午後3時〜午後5時

会場:みなとNPOハウス 4階会議室
港区六本木4−7−17、 地下鉄、大江戸線・日比谷線六本木駅6番出口・俳優座ウラ
定員:50名   参加費:会員1000円、一般1200円 
主催:シニア社会学会
申込み:参加ご希望の方は、FAXまたはE-mailで事務局までお申し込みください。
e-mail:jaas@circus.ocn.ne.jp  電話&FAX:(03)5778-4728  

 2.シニア社会学会 シンポジウムin名古屋 開催のお知らせ 
昨年10月8日の新潟市でのシンポジウム「エイジレス社会を目指して」に続き、今年は名古屋の開催です。
テーマ:「ともに助けあう少子化時代 老若男女共同参画社会をもとめて」
東海地区の会員の皆さんはもとより、他地区の会員の皆さんも是非ご参加下さい。
日時:2006年9月30日(土)13:30〜16:30     資料代:500円
場所:鹿島建設竃シ古屋支店会議室
基調講演:「少子化社会と次世代育成支援対策」
度山 徹氏 (厚生労働省少子化対策企画室長)
パネルディスカッション:
パネリスト    濱口 晴彦氏(当学会運営委委員長・創造学園大学教授)
             鴨下 昌充氏(名鉄百貨店人事部ゼネラルマネージャー)
                 日比野 守男氏(東京新聞・中日新聞論説委員)
          度山 徹氏
司会:袖井孝子 (当学会副会長・お茶の水大学名誉教授) 
主催:シニア社会学会
後援:厚生労働省、中日新聞、名古屋商工会議所、NPO法人高齢社会をよくする女性の会、国際長寿センター、社団法人コミュニテイネットワーク協会、ミネルヴァ名古屋ほか。
申込み:参加ご希望の方は、FAXまたはE-mailで事務局までお申し込みください。
e-mail:jaas@circus.ocn.ne.jp   電話&FAX:(03)5778-4728  

3.7月1日(土)シニア社会塾シリーズ第2回のまとめ
7月1日(土)第2回「エイジフリー社会を生きる」清家篤氏(慶応義塾大学教授・労働経済学、当学会副会長)が、六本木みなとNPOハウスで開催されました。その講演録です。
 「エイジフリー社会を生きる」講演録、清家篤
日本は世界に類をみない高齢化を経験しつつある。この高齢化は、長寿化、少子化というどちらも経済成長の結果として発生する現象に起因する。従ってこの人口構造変化を後戻りさせることはできないわけであるから、われわれとしては、高齢化した人口構造のもとでもっともうまく機能するように、社会保障制度、雇用制度、生活様式、そしてビジネスのあり方などを変えなくてはならない。まず雇用に関しては、働く意思と仕事能力のある高齢者が、その能力を年齢にかかわりなく発揮できる「生涯現役社会」を構築することである。企業の現状はまだそうなっていない。少なくとも定年年齢を65歳まで引き上げる、最終的には定年を廃止するということも検討すべきである。そのためには年功的な賃金、処遇制度の抜本的な見直しも不可欠だ。社会保障制度は、まず本来のリスクに備えるということにその守備範囲を限定すべきであろう。
具体的には、年金の支給開始年齢を、予想外の長寿に備えるという年金保険の趣旨から、平均寿命の伸びにあわせてより高い年齢に設定しなおすといったことである。また公的年金制度が、企業の雇用行動や個人の就業選択を歪めないように、パートタイマーへの適用拡大、在職老齢年金の見直しなどを行う必要もある。ビジネスは、高齢化、少子化に対応して、量から質への転換をますます迫られるようになる。長寿になるということはそれだけ個人の生涯時間も増加するということである。長くなる人生をより豊かなものにしたい。働ける間は仕事能力を発揮できるということもそのための大切な条件だ。
 団塊の世代がもうすぐ60代に突入するが、団塊の世代は恵まれた職業人生を送ってきた。高度成長期に引く手あまたで就職し、若いときにしっかりと能力を身につける機会を与えられている。1970年代後半〜90年代初めにかけての日本経済の黄金期に第一戦の担当者、ミドル層として、やり甲斐のある仕事をバリバリこなし、技能や経験を蓄積してきた人たちである。この団塊の世代を生涯現役社会の先導者とすることもできるはずだ。日本は世界一高齢化すると同時に世界一高齢者の就業意欲も高い。日本発の高齢社会モデルを作ることで世界に貢献することもできるはずである。

3.研究会の動き
■雇用における年齢差別研究会

次回の当研究会は、平成18年9月12日(火)18:30〜20:30 慶應義塾大学・三田校舎・研究室棟4階449会議室で開催します。  (黒澤記)

■    老若共同参画社会研究会
第12回研究会は、9月15日(金)17時から19時まで、早稲田大学高田牧舎2階人総研会議室で行ないます。テーマは、「若者から見たシニアについて」のタイトルで、大学生の亀崎祐也氏が発表します。参加希望の方、お問い合わせ等のある方は、事務局当研究会担当の島村までお願い致します。

■社会保障研究会
21回研究会の報告。
日時:8月2日 (水) 18:00〜20:30 
場所:お茶の水女子大学生活科学部本館315号室 
提言者:石黒 謙氏(愛媛大学大学院教授・医療情報学)
テーマ:現場を知った医療制度改革を 
内容:@日本の医療の品質は世界一である。A医療費の安さは産業競争力の大きな支えではあるが、現場で働く医療人は過労死寸前になっている。B日本の医療制度は世界最高のシステム。C「医療制度改革」は「医療費絶対抑制」の姿勢が目立ち、日本の医療の現状を適切に評価していない。D医療費の伸びは高齢化率よりずっと低い。医療費が高すぎたり、増加率が大きすぎるという報道は間違いである。E高度先進医療は、民間保険会社にまかせず、公的医療保険に含めるべきである。含めたとしても、せいぜい数百億円の増加にすぎない。最初から最後まで起立したまま、声量あふれる弁舌は迫力満点。質疑応答も活発に行われ、討論会の様相を呈し、予定時間を30分オーバーする大盛況であった。次回は未定。 (大島 記)

■NPO法人「ユニバーサル・デザイン・スタデイ・結い」(UDS結い)研究会
次回定例会は8月23日(水)午後6時半から原宿アエカ事務所で行ないます。参加ご希望の方は、事務局長・吉田まで。
TEL:03−3479−2020、FAX03−3479−2001、e-mail:aeca@sage.ne.jp (井上記)