年頭のご挨拶

 地震、津波、原発事故に遭遇した2011年が終わりを告げ、新しい年が始まりました。おめでとうと言う気分にはなかなかなれませんが、 2012年が少しでも明るい年でありますよう心から願っております。
  3月11日の東日本大震災による死者と行方不明者を合わせると2万人を超え、原発事故が発生した福島では故郷を捨てて今なお不自由 な避難生活を強いられている人びとが少なくありません。1日も早い復旧復興を願っております。
 東日本大震災は、これまでの価値観やライフスタイルの見直しを私たちに迫りました。物質的豊かさや便利さにおぼれ、傲慢にも自然を 制御しうると思い込んでいた私たちに、自然がしっぺ返しをしたのかもしれません。「絶対に安全」と言われていた原発が、もろくも崩壊 してしまったことは大ショックでした。チェルノブイリや東海村の事故から、政府も国民もほとんど何も学んでこなかったことに今更ながら 驚かされます。日本人は忘れっぽい国民と言われます。忘れっぽいからこそ、ここまで経済発展を遂げられたのかもしれませんが、過去に 学ばなかったことのツケを今払わされているような気がいたします。
 近年、安心と安全という言葉をよく目にし、耳にします。このことは、私たちの社会が安心でも安全でもないことを物語っています。 言い換えれば、安心と安全が欠けているからこそ、こうした言葉が安易に使われてきたのです。
 東日本大震災で亡くなった方の大部分が高齢者と障害者でした。健常者の中には、身体が不自由な高齢者や障害者を救うために命を 失った人も少なくありません。誰もが年をとり、心身機能が低下することは避けられません。年をとっても、心身機能が衰えても安心 して暮らせる地域社会の実現こそ、今求められているのです。そのために、何ができるのかを考えることは、当学会にとっての課題 といっていいでしょう。
 昨年、日本を訪れたブータンの国王は、福島の子どもたちに、「ひとりひとりの心のうちに竜が住んでいる。この竜を大切に育てましょう」 と語りました。よく知られているように、ブータンではGNP(国民総生産)ではなくGNH(国民総幸福量)の増大が目指されています。
 今年の干支は辰。昇り竜のような経済成長を期待する人もいますが、それよりも、だれもが自分の心のうちに住む竜を大切に育て上げ、 少しでも国民の幸福感が増すよう努力することを今年の目標としたいものです。

2012年元旦

一般社団法人シニア社会学会 会長 袖井孝子

あしなが育英会に支援金を届けました

 東日本大震災からはや4カ月。一部には復興のきざしも見え始めましたが、今なお行方の知れない家族を探し求める人、不自由な避難所生活を強いられている人、 政府の方針がなかなか決まらないために将来に向けて一歩踏み出せない人などがたくさんいます。
 とりわけ憂慮されるのは、津波や地震によって親を失った子どもたちが被った心の傷と将来への不安です。正確な数字は把握されていませんが、父親または母親、 あるいは両親とも失った子どもの数は二千人にのぼると言われています。

 次世代の育成を活動目標の一つに掲げるシニア社会学会は、親を失った子どもたちの未来を支えるために少しでもお役にたちたいと、会員から支援金を募りました。 被災地への支援は、今後とも継続する予定ですが、とりあえず集まったお金263.100円の目録を7月5日(火)に、武者忠子理事、島村健次郎監事、そして私の三人で、 あしなが育英会の東京本部に出向き、吉田和彦事務局長にお渡しいたしました。また、山北洋二常勤監事からは、長時間にわたり、あしなが育英会の活動についてご 説明いただきました。
 あしなが育英会では、東日本大震災で保護者が亡くなったり、行方不明になった子どもたちのために、@0歳から大学院生までに「特別一時金」の給付、A高校、 大学生などの「特例奨学金」の貸与、B心のケアのために「あしなが東北レインボーハウス(仮称)」建設予定、C支援のための拠点として「あしなが育英会東北事務所」 を4月11日に開設などの活動を行っています。
 皆様方からの支援金は、こうした活動の一助となるものです。千年に一度といわれる大災害から立ち直るには、まだまだ長い年月が必要です。引き続きこれからも、 会員の皆様方からご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2011年年7月7日

一般社団法人シニア社会学会 会長 袖井孝子

新着情報

2012.1.20 JAASNews第152号を発行 PDFアイコン
2012.1.18 「ICTによる高齢者孤立防止モデル普及事業」東京都江戸川区での連続講座と報告会チラシと大阪市での報告会チラシ PDFアイコン
2011.12.21 JAASNews第151号を発行 PDFアイコン
2011.11.25 「ICTによる高齢者孤立防止モデル普及事業」の報告会の日程を掲載しました。
2011.10.18 JAASNews特別号を発行シニア社会学会会員の皆様への「求職者支援制度」の講師募集の お知らせです。 PDFアイコン
2010.5.1 ホームページをリニューアルしました。

社会保障研究会のご案内

社会保障研究会(主宰 袖井孝子氏)は、少子高齢社会の最重要課題である年金、医療、介護などについて、専門家やシニア社会学会の会員が報告をし、 その後、自由に討議をする研究会です。
■1月 第56回社会保障研究会のご案内
(1)日時 :2012年1月26日(木) 18:00〜20:00
(2)講師:遠藤 織枝氏 (元文教大学教授)
(3)テーマ:「EPAによる介護福祉士候補者と日本語」

■3月 第57回社会保障研究会のご案内
(1)日時 :2012年3月8日(木) 18:00〜20:00
(2)講師:阿部俊彦氏(早稲田大学 都市・地域研究所客員研究員)
(3)テーマ:「地域主体のまちづくり〜気仙沼中心市街地、東京の密集市街地を事例として〜」
場所 :高齢者生活協同組合会議室  豊島区池袋3-1-2 光文社ビル6階
(東京メトロ有楽町線 要町5番出口から徒歩3分。左側にある光文社ビル6階)
資料代:会員は1年間 1,000円、非会員は1回 500円
研究会の後、講師を囲んで懇親会をいたします。費用は3,000円程度。
参加申し込みは、事務局宛電子メールまたは、FAXにてご連絡下さい。

「21世紀の倫理」研究会のご案内

濱口研究会・第5シリーズ「21世紀の倫理」研究会の第18回は、下記の通り開催されます。
(1)日時 :1月24日(火)17:00〜19:00
(2)場所 :早稲田大学国際会議場4階第6共同研究室
(3)テーマ:濱口座長のレクチャー ―河上肇著『貧乏物語』(岩波文庫刊)について論じる―
(4)その他:研究会参加費として300円を徴収させていただきます。

濱口研究会・第5シリーズ「21世紀の倫理」研究会の第19回は、下記の通り開催されます。
(1)日時 :2月20日(月)16:00〜18:00
     (開催曜日・時間が変更になっていますので、ご注意ください)
(2)場所 :早稲田大学国際会議場4階第6共同研究室
(3)テーマ:濱口座長のレクチャー
 ―河上肇著『貧乏物語』(岩波文庫刊)について論じる(第2回)<仮>―
(4)その他:研究会参加費として300円を徴収させていただきます。

お問い合わせ等は、事務局島村までお願い致します。